かもめと、くめ。

好きなものを追いかけていたら、
地域の見え方が変わっていった。

2022年9月23日、待ちに待った西九州新幹線が開業しました。開業時にしか見られない、新幹線が「海の上」にいるという不思議な光景の海上輸送。国道34号線を深夜に走る陸上輸送。かもめの輸送は2022年1月に始まり、遠くは玄界灘まで追っかけてきました。それほど新幹線が好きで、まぁいわゆる鉄道オタク、鉄オタです。

新幹線が自分の住む街にやってきた。興奮しないわけがない!そんな新幹線愛がやまないのですが、それと同じくらい長崎県も好きです。

好きな気持ちが、地域を知る入口になった。このページは、そんな私の記録と、出会いのアルバムです。

夕日を背に走る新幹線かもめ かもめグッズを身につけたくめまゆみ

「好き」から、
見える景色が変わっていった。

かもめを追いかけているうちに、これまで何気なく見ていた風景の美しさや、そこで暮らす人たちの営みに気づくようになりました。

これは鉄道の話であり、写真の話であり、好きなものを通して人生が面白くなっていった、私自身の物語です。

ひとつの「好き」を深く見つめていくと、
世界の見え方は少しずつ広がっていく。
海上輸送されるかもめの車両

2022.01|玄界灘

乗れないなら、撮ってしまえ。

海の上を進む新幹線に、ひと目ぼれした。

2022年1月。まだ開業前の西九州新幹線「かもめ」が、船で長崎へ運ばれてくると知り、玄界灘へ向かいました。

海の上を、どんぶらこ、どんぶらこ。真っ白な新幹線が船に乗って進んでくる。見慣れた鉄道とはまるで違う、非日常の光景に、私は一瞬で心をつかまれました。

それまでの私は、列車に乗ることを楽しむ「乗り鉄」。けれど、開業前のかもめには、まだ乗れません。

そこから、私の鉄道写真が始まりました。

撮りたかったのは、車両の記録だけではありません。かもめを見たときに心が動いた、その感動ごと写真に残したいと思いました。

かもめがつないだのは、
景色だけじゃなかった。

西九州新幹線「かもめ」を追いかける中で、私が出会った大切な場所のひとつが、長崎県大村市松原町にある「かもめの聖地」です。

ここは、かもめの姿を間近に感じられる場所として知られ、列車そのものの魅力だけでなく、その風景を楽しみに訪れる人の思いも集まる場所です。

同じ景色を見ていても、感じ方は人それぞれ。

でも、「かもめが好き」という気持ちがあるだけで、知らなかった人や場所とつながっていく。

私にとってこの場所は、かもめを”見る場所”であると同時に、地域の魅力や人との出会いを運んでくれた場所でもあります。

長崎県大村市松原町「かもめの聖地」応援団の集合写真

長崎県大村市松原町「かもめの聖地」
好きが、地域とつながっていった場所。

かもめの聖地にて かもめの写真 かもめの写真 かもめの写真

好きという熱が、
ひとつの作品になった。

受賞作品「新幹線かもめがやってくる」の前で微笑むくめまゆみ
写真部門・県知事賞

「新幹線かもめがやってくる」

夢中でかもめを追いかけ、心が動いた瞬間を撮り続けました。

その中から組写真として構成した「新幹線かもめがやってくる」が、2022年の第67回長崎県美術展覧会・写真部門で、最高賞となる県知事賞を受賞しました。

鉄道写真の経験が豊富だったわけでも、技術だけを追いかけていたわけでもありません。

ただ、かもめがやってくる喜びと、その瞬間に感じた胸の高鳴りを、まっすぐ写真に込めました。

「好き」という気持ちは、人を動かし、見える景色を変え、ときに誰かの心へ届く表現になる。

かもめが教えてくれた、大切なことです。

かもめを通して見えてきたもの

写真

心が動いた瞬間を、風景と一緒に残す。

文章

写真だけでは伝えきれない土地や人の物語を、言葉にする。

地域

かもめを入口に、その土地の風土や暮らしを見つめる。

出会い

好きを発信することで、思いがけない人や活動とつながる。

かもめを追いかけるくめまゆみ

かもめギャラリー

海送・陸送の様子、そして長崎県内で撮影した、いろんな顔のかもめたち。

くめまゆみ

好きなものを、
好きなままで終わらせない。

夢中で追いかけ、よく見て、感じて、考え、撮り、言葉にして、誰かへ届ける。

かもめとの時間は、私が大切にしている「見方を広げる」こと、そのものです。

ひとつの「好き」が、新しい景色と人を連れてきて、人生を少しずつ面白くしてくれました。

くめ まゆみ