いやー、うれしかった!!!!
9月11日、ミライon図書館で「感覚で描く 大人のためのアート時間」を開催しました。定員を超える50名のお申し込み。本当にありがとうございました。
参加者は、ほぼ初めましての方ばかり。それでも、くめがずっと伝えたかったことが、ちゃんと届いた。これがもう、本当にうれしかった。

大人は「自由に描く」が、意外とむずかしい
この時間は、絵を上手に描くための講座ではありません。アートはそもそも楽しむもの。完成した一枚だけでなく、色を選び、線を引き、迷って、変えて、またやってみる。その工程こそが大事だと思っています。
でも大人は「自由に描いて」と言われても、なかなか自由に描けない。
「これで合ってる?」
「何色にしたらいい?」
「隣の人、上手……」
描く前から、頭の中で採点が始まるんですよね。
だから、いきなり「はい、描きましょう」ではなく、最初に少し大切な話をしました。少しのつもりだったけれど、たぶん熱かった(笑)。
空は青? 雨は水色? 魚は横向き? 桃はピンク?
本当に、そう見えてる? それとも「そういうもの」と思っているだけ?
“知っている”と、“見る”は違う。まずは、いつの間にか身についた固定観念をほぐして、心と思考を少しゆるめるところから始めました。
「感性」って、そんな大げさなものじゃない
感性というと、「センスのある人が持っているもの」と思われがち。でも本当は、「この色が気になる」「なんだか心地いい」という、自分の中の小さな反応に気づくこと。そんな大げさなものじゃないし、誰の中にもあります。
大人になると、正解や効率を優先して、その小さな感覚を後回しにしてしまう。「こうするべき」が増えるほど、自分の「好き」や「気になる」は聞こえにくくなる。でも、なくなったわけではないんです。
だから私は、上手に描くこと以上に、自分の感覚を取り戻す工程を大切にしています。絵の中で「私はこっち」を選ぶことは、日々の選択にもつながっていく。自分の感じ方を否定しないだけで、心はずいぶん楽になります。

今日のルールは3つ
- 上手に描こうとしない
- 隣の人と比べない
- 気になったら、やってみる
感動するものも、選ぶ色も、心が動く瞬間も、人それぞれ。だから、全部正解です。誰かの評価に合わせるのではなく、自分の感覚と遊んでほしい。
色を選ぶ。線を引く。重ねる。迷う。変える。またやってみる。
その一つひとつを味わっているうちに、会場の空気も、皆さんの表情も、どんどんやわらかくなっていきました。

「50年ぶりに絵を描きました」
参加者の中には、なんと50年ぶりに絵を描いたという方も。アンケートには、こんな声をいただきました。
「絵心がないと思っていたけれど、講師の『今日はダイジョブですよ』『自由でいい、全部正解』という言葉のおかげで、楽しく取り組めた」
「一週間もやもやしていたけれど、週末の夜にいい時間を過ごせて、ストレス発散になり、すっきりした」
そう! これなんです!
ただ絵を描くだけでは、たぶんここまで心はほどけない。上手・下手、正解・不正解、誰かとの比較から少し離れると、自分の感覚がちゃんと動き出す。すると、少し楽に生きられる。
くめは、アートにはそんな力があると思っています。
完成した絵より、持ち帰ってほしかったもの
この日、持ち帰ってほしかったのは、完成した一枚だけではありません。「思ったとおりじゃなくても、そこから変えていい」「やってみたら、案外おもしろい」。そんな感覚も一緒に持ち帰ってほしかった。
うまくいかない線も、予想外に混ざった色も、消してしまう前にちょっと眺めてみる。失敗と思っていたものが、次のおもしろさの入口になることがある。これは絵の中だけの話ではありません。
日常には、すぐに正解が出ないことがたくさんあります。そんなとき、自分の感覚に少し耳をすませて、「私はどうしたい?」と考えられたら、選び方は少し自由になる。アートで心と思考をゆるめることは、教室の外でも続いていくんです。

AIの時代だからこそ、自分で感じて、自分で生み出す
AIが絵も文章も答えもつくってくれる時代。だからこそ、自分で見る。自分で感じる。自分で考える。
AIは、いくつもの案を一瞬で出してくれます。でも、「私はなぜかこっちが好き」「この違和感が気になる」までは、代わりに感じてくれない。そこは、自分にしかわからない場所です。
自分で選んで、自分で生み出す。
そんな“楽しい思考”を、大人にも、子どもにも、もっともっと大切にしてほしい。今回、その手応えをしっかり感じました。
ほぼ初めましての皆さんに、くめの思いが届いたこと。本当にうれしかった。
なので、これで終わりません。次へつなげます。
大人の固定観念、またほぐします。くめ、また熱く語ります(笑)。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!